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更新日 2010-01-26 | 作成日 2009-01-26

2009年のビラボンXXLライド・オブ・ザ・イヤーは、カリフォルニアのグレッグ・ロング(4/22) 

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ビラボンが毎年、世界的な規模で行っているイベントの一つである「ビラボンXXLグローバル・ビッグウェイブ・アワード」は巨大な波を捕え、ライディングを成功させたサーファーを称えるイベント。今年9年目を迎えるアワードは、ビッグウェイブ界のオスカー賞とも言うべきもので、この12ヶ月の期間で撮影された大波を、元プロサーファーやビッグウェイブのスペシャリスト達などで特別に構成された250名のジャッジ委員会が厳選なる審査を行い、勝利者を決定するというもの。

2009年4月18日、授賞式の会場となったカリフォルニアのアナハイム・グローヴシアターは、チリ、ヨーロッパ、南アフリカ、オーストラリア、メキシコ、カリフォルニア、フレンチ・ポリネシアから届いたエキサイティングなライディングを一目見ようとする2000人以上の観客で埋め尽くされた。

そして、2009年のビラボンXXLグローバル・ビッグウェイブ・アワードにおける「ライド・オブ・ザ・イヤー」の勝利者となったカリフォルニアのビッグウェイブ・サーファーとして知られるグレッグ・ロングは優勝賞金50,000ドルを獲得した。今回のロングがエントリーしたライディングは、2008年7月26日にケープタウン沖の有名なハイサーフ・ロケーションであるダンジョンで行われたレッドブル・ビッグ・ウェイブ・アフリカのイベントで撮影されたライディング。ライド・オブ・ザ・イヤー・カテゴリーのなかで、ロングのライドはPWC(ジェットスキー)のアシストなしでテイクオフしている唯一の波だった。モンスター・ダンジョンのピークにパドルインし、根こそぎ掘れ上がる巨大なチューブにチャージしたロングは、一生に一度の栄光と地獄の苦しみとの紙一重の境界線の綱渡りしてメイクした。

「PWCなしのパドルインで優勝できて嬉しいよ。ビッグウェイブ・サーファーと認められたもののほとんどが、この2つが最も難しいことだと言うだろう」とロングが言った。「自分自身のパワーで波を捕えることは、信じられない感覚だよ」サンクレメンテ・ローカルであるロングは、ライアン・ヒップウッド(ゴールドコースト)、ジェームズ・ホルマー-クロス(タスマニア)、ギャレット・マクナマラ(ハワイ)、ブライアン・コンリー(サンディエゴ、CA)といった強豪たちを抑えて5度目のXXL賞を獲得した。

彼は今は、ライド・オブ・ザ・イヤー・カテゴリー(08/09年度)、ビゲスト・ウェイブ・アワード(06/07年度)、モンスター・パドル・アワード(07/08年度)、2つのベスト・オーバーオール・パフォーマンス・アワード(07/08年度と03/04年度)を勝ち取り、地球上で最も熱いビッグウェイブ・ライダーの1人として、彼自身を証明した。「素晴らしいね。僕にとって5回目の受賞だ。そして、今回が最もビッグな賞となった」とロングが言った。「それは、このイベントにおいても驚くべきこと。我々が波に乗っているとき、これは心の中の最終的な部分。自分たちは、ただ大波に挑戦する事が好きなだけだからね」

カリフォルニア州のデイリーダブルで、サンディエゴのデリク・ダンフィーが、悲願のモンスター・パドル・アワードを受賞した。彼のライディングが撮影された2008年11月30日のマーヴェリックスでのジャイアント・セッションは、同カテゴリーの5つのライドのうちの3つをプロデュースし、ダンフィーはパーフェクトなポジショニングでクラシックなビッグ・ウェイブ・ライドをメイク。グラント“ツイギー”ベーカー(ZAF)、カリフォルニアのネイザン・フレッチャー、南アフリカのジェームス・テイラー、ヨーロッパのアクシィ・ムニアイン(北スペイン)に僅差で勝った。

「その日は僕の人生で最高の日だった。候補者になっている事も知らなかった」とダンフィーが言った。「僕は26才。今までずっと見上げていた選手たちに勝つ事が出来て、この賞を本当に栄誉だと感じるよ。これからも頑張って行きたい。これは僕のビッグ・ウェイブ・サーフィンにおけるキャリアの次のステージへの本当の分岐点だ。」

南アフリカのビッグ・ウェイブ・サーフィンのパイオニアである35歳のベーカーは、08/09授賞式で、XXLビゲスト・ウェイブ・アワードとサーフライン・メンズ・ベスト・オーバーオール・パフォーマンス賞の2カテゴリーを制覇した。ベーカーはXXLアワードの初めから一貫してノミネートされてきたが、勝利する事はなかった。「大興奮だよ。信じられない感じだね。自分自身だけじゃなくて、南アフリカで待っている自分の家族にとってもね」

XXLビゲスト・ウェイブ・アワードを獲得したベーカーのトゥーインライドは、南アフリカのタフェルバーグ・リーフでシュートされ、 61フィートと推定された。この記録はカリフォルニアのマイク・パーソンズが持つ昨年の記録を約9フィートも上回るものとなった。この波は今まで南アフリカの自国で撮影された中で最も大きいものであると言われている。

「これまでの経験は個人的には満足できるものではないけど、南アフリカや、ダンジョンを有名にする事が出来て、自分はとても満足だよ」とベーカーは言った。また、メンズ・ベスト・オーバーオール・パフォーマンス賞でも優勝したベーカーには、賞金2万ドルとHONDAのアクアトラックス ・パーソナルウォーター・クラフトが贈られた。「この賞を南アフリカで初めて獲得したサーファーになれて本当に名誉に思う」と彼が付け加えた。

ハワイのマーク・ヒーリー(28)は、初のビラボンXXLアワードにもかかわらず、モンスター・チューブのカテゴリーで優勝し、賞金5,000ドルを獲得。また、ビラボンガールズ・ウイメンズ・ベスト・オーバーオール・パフォーマンス賞は、ブラジルのマヤ・ガベイラが3年連続で優勝した。賞金5,000ドルを獲得した22才の彼女は、12ヵ月の間、ハワイをベースにトウ・パートナーのカルロス・ブルレとともに世界中のイベントを回り、女性にとってのビッグウェイブの限界を絶えずプッシュした。そして、ベライゾン・ワイプアウト賞はタスマニア海岸沖に位置するペドラ・ブランカで九死に一生を得たオーストラリアのロス・クラーク-ジョーンズが獲得した。




「ビラボンXXLグローバル・ビッグウェイブ・アワード」結果

ビラボンXXLライド・オブ・ザ・イヤー賞

◆優勝:グレッグ・ロング(サンクレメンテ、カリフォルニア、USA)
賞金:50,000ドル
南アフリカ、ダンジョン(2008年7月26日撮影)
(撮影したFixerfilm/RedBull BWAに5,000ドル)
◆第2位:ライアン・ヒップウッド(ゴールドコースト、オーストラリア)
賞金:5,000ドル
タスマニア、シップスターン・ブラフ
(2008年10月11日ティム・ボニソン撮影)
◆ 第3 位:ジェームズ・ホルマー-クロス(タスマニア)
賞金:1500ドル
タスマニア、シップスターン・ブラフ
(2008年10月11日、デイブ・オットー撮影)
◆ 第4位:ギャレット・マクナマラ(サンセット・ビーチ、ハワイ、USA)
賞金:1500ドル
タヒチ、チョープー
(2008年4月8日サイモン・サフィガナ撮影)
◆第5位:ブライアン・コンリー(サンディエゴ、カリフォルニア)
賞金:1500ドル
メキシコ、ボカグランデ(2008年10月22日 本人撮影)

◆ビラボンXXLビゲスト・ウェイブ・アワード
優勝:グラント・ベーカー(ダーバン、南アフリカ)
南アフリカ、タフェルバーグ・リーフ(2008年8月9日撮影)
賞金:サーファー賞15,000ドルとHONDAのアクアトラックス
写真/ビデオ賞4,000ドル(写真:ブレントン・ギーチ)

◆モンスター・パドル・アワード
優勝:デリク・ダンフィー(サンディエゴ、カリフォルニア、USA)
カリフォルニア、マーヴェリックス(2008年11月30日撮影)
賞金:サーファー賞15,000ドル、写真/ビデオ賞4,000ドル)
(写真:フレッド・ポンパメイヤー)

◆モンスターチューブ・フォトアワード
優勝:マーク・ヒーリー(サンセット・ビーチ、ハワイ、USA)
賞金:サーファー賞5,000ドル ― 写真撮影賞2,000ドル)
オレゴン、イエティ(2008年9月24日撮影)
(写真:ジェイソン・マレイ)

◆メンズ・ベスト・オーバーオール・パフォーマンス賞
優勝:グラント・ベーカー(ダーバン、南アフリカ)
賞金:サーファー賞5,000ドル

◆ビラボンガールズ・ベスト・パフォーマンス賞
優勝:マヤ・ガベイラ(リオデジャネイロ、ブラジル)
賞金:サーファー賞5,000ドル

オフィシャルサイトでは詳しい情報をご覧頂けます。http://www.billabongxxl.com/