伝説的なシェイパー、アル・メリックに、ケリー・モデルについてショートインタビュー(1/17)
初めてシェイプしたボードは、どんなボードでしたか?
サーフボードハワイのサーフチームでライディングをしていた頃、ジョン・プライスと一緒にデザイン作業をしていた。僕はいつも海に出ていて、ジョンとノーズライダーを制作していたんだけど、確か初めてシェイプしたボードは、7’6”で僕は「ザ・シュー」と呼んでいた。ノーズのキックが半端なくて、妖精の靴みたい(訳注:先がとがってくるりと曲がっている)だったからね。
なぜシェイパーという仕事に就こうと思ったのですか?
単純に、自分の乗るボードを作りたかったんだよ。元々ものづくりをしていたし、自分は手先は器用な方だと思っていたから自然にそうなったんだ。
常にサーフボード・デザインの最先端にいる秘訣は?
すべて、サーファーたちと僕らのサーフチームのおかげだと思っている。僕は進化し続けるサーフィンのレベルに合わせようと頑張っているだけ。自分がどういうものを欲しいかという考え方でなく、彼らがどういうものを欲しいのだろうかということに集中して取り組んでいる。すべてはチームのおかげだよ。
シェイパーとして仕事を始めた頃、誰のどういう部分に刺激を受けましたか?
ディック・ブルワーに刺激を受けた。彼は、ミニガンをはじめ、独自のボードを色々制作していてすごく革新的だったからね。それから、彼は様々な道具をシェイプに使っていて、その使い方にも影響を受けた。
ケリー・スレーターがチームにいることについて聞かせてください。
ケリーとは良い友達になった。それが、僕にとってとても大切なことなんだ。彼がチームにいることは、チャネルアイランドというブランドの成長にとって不可欠であることはもちろんだけど、僕個人として彼と友情を築けたことが最高に嬉しい。
ケリーがいることで、自身のシェイプが進化していますか?
本当にそのとおりだね。彼のおかげで、自分だけでは到達できないところまで行くことができている。
サーフボードのシェイプは今後どう進化していくのでしょうか?
プロサーフィンはひとつのスポーツとしての存在感を高めつつある。今後はプロ・サーファーをもっと巻き込んだ形で発展していくだろうし、彼らの意見がサーフボードの方向性に影響力を与えるだろう。シェイピングマシンを使ったり、コンピューターでデザインしたりと、時代は確実に変わりつつある。だからといってシェイパーがいなくなるということは決してありえないけれど、今後はサーファーがもっと積極的かつ画期的な役割を果たしていくことになると思うよ。
ケリーにシェイプしたボードで、あなたのお気に入りの一本は?
面白い質問だね。ケリーがボディグローブサーフバウトで優勝したときのボードかな。確か、1990年頃だったと思うよ。オレンジとブルーのパネルがレール脇にあってね。なぜか分からないけど、あの一本が自分の中でずっと強く印象に残ってるんだ。
情報提供:チャネル アイランズ・ジャパン