大澤伸幸が2010年グランドチャンピオン獲得。ヒデヨシ、男泣き。最終戦の優勝は田中英義と橋本小百合(10/3)

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●JPSAジャパンプロサーフィンツアー2010ショートボード最終戦

ムラサキプロ鉾田

期日/10月1日(金)〜3日(日)9月30日(木)プロトライアル

x2_2e4e406.jpg田中英義 ALL photo:by:S.Yamamoto

x2_2e4eb25.jpg大澤伸幸
x2_2e4e534.jpg田中樹
x2_2e4e625.jpg椎葉順
x2_2e4e82e.jpgニック・ミタ
x2_2e4ee32.jpg中村昭太
x2_2e4ccd3.jpg田中英義
x2_2e4fb8b.jpgヒデヨシ、男泣き
x2_2e4ecac.jpg橋本小百合
x2_2e4e1fe.jpg谷口絵里菜
x2_2e4e6e0.jpg林健太

大澤伸幸が2010年グランドチャンピオン獲得。
ヒデヨシ、男泣き。最終戦の優勝は田中と橋本


【2010年10月3日日曜日、鉾田】茨城県鉾田市とっぷさんて下において開催中のJPSA最終戦「ムラサキプロ鉾田」が終了。男子は田中英義、女子は橋本小百合が優勝。またランキングトップだった大澤伸幸がJPSAグランドチャンピオンを獲得。湘南に19年振りに王冠をもたらした。

大会最終日、天気は晴れ。波のサイズは胸ぐらい。風は北西のサイド。サイズは昨日より上がり、今シーズンのクライマックスを迎えるのに相応しいコンディションが整った。

注目のラウンド4ヒート3で大澤伸幸は、田中英義、飛田剛、グラチャンレースのライバルである田中樹と直接対決。このヒートで大澤がクオーターに勝ち上がればグラチャンが決定という最大のクライマックスを迎えた。そして、茅ヶ崎からは大澤の家族を含め、多くの仲間が応援に駆けつけ、ビーチで彼の決定的瞬間を見守った。

「NOBU」と書かれた大きな旗がビーチにはためくなか始まったヒートは、田中英義がスタートから飛ばし、前半をリード。緊張している様子の大澤はスコアが伸びず、暫定2位で前半を折り返す。このまま2位でラウンドアップすれば、グラチャン決定だが、3位の田中樹も逆転可能な状況だった。

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そして、残り時間10分を切り田中樹がライトの波にテイクオフ。波の中盤に引っかかりながらもインサイドでエアーを決めてガッツポーズ。完全に逆転だと思ったが5.25で逆転できず、残り時間は3分。そして、プレッシャーがかかる大澤伸幸は、残り時間2分でリバースを決めるなどして7.5ポイントを叩き出し見事1位通過。これで2010年度のグランドチャンピオンが決定した。ヒートが終了し、波打ち際に集まる茅ヶ崎応援団。一人一人友人達と抱き合う大澤の目には涙が溢れ出していた。

(※大澤伸幸のインタビューはこちらです

男子ファイナルは前戦の大洗の優勝者である椎葉順と、千葉のASP-4スターイベントで4位となった田中英義の戦いとなった。田中英義は、セミファイナルでグランドチャンピオンとなった大澤伸幸を終了間際に大逆転で下してのファイナル進出。椎葉順は好調なニック・ミタを抑えてファイナルに勝ち上がった。

満潮が重なって、波数が減りスローなスタートとなった男子ファイナル。戦いの口火を切ったのは絶好調の椎葉順。リエントリーを繰り返しインサイドまで繋ぎを5.0をスコア。田中英義は、深いボトムターンから、クリティカルなセクションに当て込むリエントリー3発で、7.25をスコアして幸先の良いスタート切る。

椎葉順は左側のサンドバーでライドを重ねリードし、ジリジリとその差を広げる。残り時間は10分。最初の波をスコアして、いい波を待つ作戦に出た田中英義はまだ1本しか波に乗っていない。残り時間5分でようやく2本目の波に乗った田中英義。スピードに乗った大きなマニューバーで、4.5をスコアし、逆転に成功。その後に椎葉が逆転をかけて波に乗るも僅かに届かず、そのまま終了のホーンが鳴り、田中英義が今シーズンの鳥を捕り嬉しい勝利を手に入れた。

やっとここまで這い上がって来れたなと感じています。これからがスタートです。

「これまで結構落ち込んでいた時期があって、やっとここまで這い上がって来れたなと感じています。これからがスタートかなと思っています」と14歳でプロになり、プレッシャーと戦い、多くの挫折感を味わいながら、大きく成長した田中英義が言った。

「最後に良い波乗って自分のサーフィンを見せたかったんですけど、ダメでしたね。あの波が来なかったら負けてました」とファイナルを振り返って言った。また自分のメインスポンサーが冠の大会で優勝出来た田中英義は「自分が良い時も悪い時も面倒を見てもらったムラサキスポーツに本当に感謝しています。」と感極まって言葉をつまらせた。

涙で言葉にならない田中英義。「それとお世話になっていたグレン松本さんのフェイド・サーフボードとの契約が今年で切れて、その恩返しの意味で今回優勝出来て本当に嬉しかったです」と涙ながらに言った。「ここまで来れたのは両親はじめ、先輩達のお陰だと思っています。本当にありがとうございました」とコメント。来年より新しいサーフボードで心機一転、頑張って欲しい。

また、女子ファイナルは谷口絵里菜と橋本小百合。橋本はセミファイナルで庵原美穂をコンビネーションで下し、谷口も田原啓江を大差で下してファイナル進出を果たした。ファイナルは橋本がファーストライドで4.25をスコアすると、谷口は6.0のスコアで応戦。橋本はダイナミックなサーフィンでポイントを重ねる。良い波を待つ作戦に出たのは谷口。橋本は中盤にトップで物凄いスプレーを上げ7.25をスコアし、差を広げる。そして、そのまま橋本小百合が逃げ切って優勝した。

これで今シーズンのJPSAジャパンプロサーフィンツアーが終了。バリから始まり、鴨川、新島、大洗、茨城鉾田と数々のドラマがあった。この最終戦では来年の台風の目になるであろうプロ選手も誕生し、ますます目が離せないJPSAに来年も注目して行きたい。

ムラサキプロ鉾田:結果

男子優勝:田中英義
2位:椎葉順
3位:大澤伸幸、ニック・ミタ

女子優勝:橋本小百合
2位:谷口絵里菜
3位:田原啓江、庵原美穂


コンテストの模様はスポーツ・カルチャー番組専門チャンネルスカイ・A sports+(スカイ・エー・スポーツ・プラス)で放映予定。ホームページではJPSAの無料動画も配信中。放映スケジュールなどはホームページをご確認ください。http://www.sky-a.co.jp/


大会に関する情報は公式ホームページもご覧ください。
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